群馬県民の誇り−−44マイの札に秘められた真実
上毛かるたはカタル
著者:渡邉俊
- ページ数:312ページ
- 価格:2750円(2500円+税)
1947年に上毛かるたが発行されてもうすぐ80年。その翌年には子供達を対象とした最初の上毛かるた大会が開催され、今もなお継続されています。その為、幼少期に上毛かるた競技に参加していた群馬県民であれば全札を暗唱できるほどに浸透しており、まさに他県にはない唯一無二の文化として発展してきたのは言うまでもありません。
しかしかるたの読み札の暗唱はできるものの、札に書かれている具体的な内容についてきちんと理解している県民は数少ないというのが現状です。例を挙げると、『ろ:老農船津傳次平』、『ぬ:沼田城下の塩原太助』などは、人物名は知っているものの具体的な功績まで知っている人は少なく、また住んでいる地域によっては、札に描かれている場所が実際にどんな場所なのかを知らない方も多数いらっしゃいます。更には上毛かるた制作当時、発行に向けてGHQと命をかけて交渉したこと、またシベリアへ抑留された同胞への想いなどが各札の背景にありますが、それらについてもほとんどの群馬県民が認知していません。
著者は2013年より、『KING OF JMK~おとな達の上毛かるた日本一決定戦~』をはじめとした上毛かるたイベントを多数開催すると共に、スマホアプリ『札ッシュ!!上毛かるたGO!』の企画やオンラインクイズイベント『Master of JMK~群馬県民も知らない超マニアックな上毛かるたの世界~』などを手掛け、上毛かるたを通じた群馬県のPRや魅力発信に取り組んできました。また2021年3月より、まえばしCityエフエムの夕方の情報番組「M-wave Evening Express」で『上毛かるたはカタル』というコーナーを毎週火曜に担当しており、各札に関する説明やウンチク、札にまつわるできごとなどを紹介しています。
そこで本書では、その『上毛かるたはカタル』の過去の原稿をまとめ直し、各札に関することをコラム形式で紹介することによって、上毛かるたに関する知識を読み物形式で更に深めてもらう事を目的としています。