日常の片隅にある“哲学”をそっとすくい上げた、静かな言葉の宝箱
忙しい日々の中でふと立ち止まりたくなる瞬間があります。
「今感じているこの気持ちは何だろう」
そんな“まだ形にならない想い”に、そっと言葉をあててくれる一冊です。
著者は、ライターであり元編集者でもある 花咲ありす さん。
童話、ショートストーリー、エッセイ、そして詩——幅広い表現で「日常の哲学」を描き続けてきた書き手です。
日常の中に眠る哲学を、そっと言葉に
花咲さんが本作で挑戦したのは、“なんとなく感じているけれど、言語化できていなかった思い” をすくい上げ、詩として紡ぐこと。
「哲学は難しい場所にあるのではなく、日常に転がっているもの」
「哲学者と詩人は紙一重で、根底は同じ」
著者自身がそう語るように、本作は論理ではなく、
“感覚のままの哲学” を読むことができる詩集です。
収録作品は59編。詩・散文・ショートストーリーまで幅広い世界
本書には、詩・散文・ショートストーリーなど計59編 が収録されています。
ときに物語のように、
ときにモノローグのように、
ときにエッセイのように。
ジャンルを越えて揺れ動く表現が、読者の心にさまざまな入口を用意してくれます。
心に灯りをともす、3つの作品
著者が特に思い入れのある作品として挙げるのは次の3つです。
「幸せな人に会った夜」(6ページ)
「男友達」(18ページ)
「一番大切なものを抱えて生きている」(32ページ)
どれも、日常の中にある「気づき」や「ぬくもり」を、そっと手のひらに乗せるような表現で描かれています。
どんな人におすすめ?
・詩が好きな人
・言葉にできない感情を抱えている人
・日常の中で心が少し疲れてしまった人
・一息つける本を探している人
・小さな気づきを大切にしたい人
・思索、哲学、静かな時間が好きな人
本書は、読み手の生活にそっと寄り添う“優しい隙間”のような存在になります。
制作背景:紙の本へのこだわり
花咲さんが本を出すことを決めたのは、
「ずっと自分の世界を紙の本という形で表現したかった」
という長年の夢から。
デジタルではなく、手に触れられる紙の質感で届けたい。
そんな思いから約半年かけて本作を完成させました。
作品の選定、写真の選出、文章の校正——
そのすべてに苦しさと楽しさが同居し、
一冊の詩集として結晶したといいます。
共感と余韻を楽しんで
花咲さんは読者に対し、
「共感していただけるものがあったら嬉しいです」
と語ります。
難しい理屈ではなく、
日常の中にある哲学をそっと拾いあつめた言葉たち。
読み終えたあと、
心の底に静かに波が広がるような余韻が残るはずです。
書籍情報
タイトル: 真夜中のティー・パーティー 〜詩 集〜
著者: 花咲ありす
収録作品数: 59編(詩・散文・ショートストーリー)
発行: Booko出版
発売日: 2025年8月6日